6日、オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラは、大阪市音楽団労働組合(以下、シオンユニオン)を結成し、大阪市内で結成大会が開かれました。組合員は33人。結成大会で大阪市音楽団労組の高畑委員長は「全国にオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラに対する理解と支援の輪をひろめるチャンスでもある」とし「労組結成により楽団員・事務局職員とその家族のためにも、そしてこの音楽団が日本を代表する吹奏楽団であり続けるためにがんばる」と決意を述べました。
「大阪市音楽団」は、1923年市民の声で誕生した、日本で最も長い歴史を持つ、プロの交響吹奏楽団です。「センバツ高校野球大会入場行進曲の演奏」「全日本吹奏楽コンクール課題曲の参考演奏」など、日本を代表する吹奏楽団として多方面で活動をしてきました。2014年3月、当時の橋下市長主導による市政改革によって廃止、同年4月に「一般社団法人大阪市音楽団(オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ)」として再出発しました。
現在、旧音楽団から移行した楽員に加え、多くの新入団員と事務局職員を迎え、それぞれが過密なスケジュールのなかで日々業務に当たっています。しかし、音楽団は、この繁忙な状態であっても、現在の収益だけでは今年度末までに資金不足に陥る恐れがあるとして、勤務労働条件に関する厳しい提案がなされています。
高畑委員長は「こうした厳しい状況であるからこそ、使用者と労働者とが同じテーブルに付き、健全な楽団運営について意見を出し合い、勤務労働条件などについて、改めてお互いの納得性の高い内容になるよう交渉を行わなくてはならない」と語り、「1人1人の声が結集すれば大きな力となる。その思いを表現し、願いを実現するために、全力でとりくみを進める」と決意を述べました。
シオンユニオン結成に際し、大阪市職がアドバイスもふくめ、結成に大きく貢献しました。徳野大阪市職副委員長は「シオンユニオンは、直営時代から市職の活動に様々な形で協力いただいた。今回の結成はとても意義が大きい。これからもリズムを同じく、共に助け合っていきたい」と語りました。