「パワハラ」などのトラブルは一人で悩まず組合に相談
市役所勤務 組合役員
- ご自身も組合の役員をされていますが、組合が大切だと思ったのはどんな時ですか?
- 他市勤務の友人の職場で上司によるパワーハラスメントがありました
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自分の所属する組合の話でなくて恐縮ですが、私の友人が府内のある市役所に勤務していて、残念ながらそこの部署の一つで上司によるパワーハラスメントがありました。
友人は直接の被害者ではないのですが、隣の部署で同じ職員が怒鳴られる姿をたびたび目撃したそうです。よく怒ることで有名な上司だったそうで、怒鳴るのも日常茶飯事だったのかもしれません。
被害者があまりに思い詰めていると聞いたので、友人を通じて組合に相談した方がよいとアドバイスを送りました。
- その後、どうなったのですか?
- 組合はすぐに対応、人事課と協議し事態が改善
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アドバイスを受けた被害者の職員はすぐに組合に相談に行ったとのことでした。相談を受けた組合はすぐに対応し、まずはその被害に遭っていた職員から状況を聞き取り、人事課にパワハラの疑いとして協議の申し入れを行ったそうです。
人事課は、組合からの申し入れは無視できません。すぐに加害者とされた上司のヒアリングを行い、事実確認をしたそうです。
組合は、被害者の心のケアとその後双方が顔を合わせなくてもよい環境づくりを人事課に求め、結果、心身ともにボロボロだった被害者の職員は3か月ほどの休職をとり、パワハラ加害者である上司は、その間に別部署へと異動になったそうです。
- 組合からの働きかけが大きいですね。
- 皆さんが気持ちよく働く環境を整備するのも組合の大きな役割のひとつ
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そうですね。特にハラスメント事案は、誰に相談したらいいのかわからないことが多いのではないでしょうか。組合では、こういった事案も解決にむけて担当課と協議します。
どうしても組合というと賃金の引上げを要求するところだと思われがちですが、一日の半分近くを過ごす職場で、皆さんが気持ちよく働く環境を整備するのも組合の大きな役割のひとつなんですよ。
- 自分一人では解決できないことは、組合を頼ればいいということですね。
- 組合を通すことで、無視できない意見になる
個人でトラブルを解決しようと思うと限界があると思います。
例えば職場の環境改善でも、上司にこうしてほしいと要望しても「一個人の意見」として処理され、場合によっては相手にされないことも多いわけですが、組合に相談し、組合が組織として自治体に申し入れを行った場合は、早急に協議の場につかないといけません。
組合を通すことで、無視できない意見になるわけです。この違いは大きいですよね。
- 新人のみなさんに一言お願いします。
- 困ったことがあれば、すぐに組合を頼ってください
組合はみなさんが気持ちよく働いていくことができるよう当局と日々協議しています。
それぞれの職場で業務に就くことでいろんな悩みや不安は出てくると思います。
そうした悩みや不安を「少しでも和らげる」そして「解決に導く」、それが組合の役目だと思います。困ったことがあれば、すぐに組合を頼ってください。
ありがとうございました。
※新型感染症対策に配慮した上で取材・撮影を行っております