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四條畷市ふれあい教室労働組合
学童保育の民間委託で労組結成 運営事業者との交渉で課題解決をめざす

四條畷市の学童保育「なわてふれあい教室」で、労働組合が5月8日に結成されました。今年度から教室の運営が民間委託となり、職員19人が「四條畷市ふれあい教室労働組合(ふれあい労)」に加入。ふれあい労は、健全な労使関係の確立、働きやすい職場環境づくり、そして雇用・労働条件の改善をめざします。

民間委託された教室の職員19人が加入し、四條畷市ふれあい教室労働組合を結成

民間委託された教室の職員19人が加入し、四條畷市ふれあい教室労働組合を結成

なわてふれあい教室は、四條畷市教育委員会により市立小学校6校で運営されており、在籍児童数は昨年4月時点で597人。この間、職員の応募が少なく退職も相次ぎ、人手不足が深刻化していました。こども家庭庁の調査でも、四條畷市には昨年5月時点で78人の学童保育待機児童がいるなど、児童の受け入れ体制は市政の大きな課題でした。放課後児童支援員など教室職員が加入していた「四條畷市臨時非常勤職員労働組合(臨職労)」は、市に繰り返し人材確保を求めてきました。

市は人材確保の打開策として、民間事業者のノウハウ活用による教室運営の民間委託を臨職労に提案。労働条件の悪化や雇用不安が懸念されたが、人手不足が職員の疲弊を招いていたこともあり、臨職労は苦渋の決断で提案を受け入れました。一方で、継続勤務を希望する教室職員の賃金や労働条件の維持、長期安定雇用などを条件として市と合意に至りました。

臨職労は、四條畷市共闘会議や自治労大阪府本部と連携し、教室職員の新たな労働組合づくりと組織再編を開始しました。さらに、四條畷市職員組合も、昨年11月26日の大会で規約を改正し、正規職員以外の組織化を新たな方針として位置づけました。

教室の新たな運営事業者として選ばれたのは、シダックス大新東ヒューマンサービス(株)です。同社は、学校給食や学童保育、図書館などの公共施設運営を全国で展開し、2023年4月時点で199自治体の学童保育を受託しています。ふれあい労の結成大会では、同社所長が「次世代職員の確保と育成が急務であり、学童の社会的地位を高めることが非常に重要」との祝電を寄せました。

民間運営が始まったものの、市と事業者の連携不足から現場に十分な情報が行き届かず、春休み期間中は人材派遣に頼らざるを得ないなど、新たな課題も浮上しています。ふれあい労は、執行委員長を中心に、職員の声を現場から経営側へ届け、話し合いを通じて課題解決と労働条件の改善、雇用・生活の安定をめざします。