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被爆79周年原水爆禁止世界大会・広島大会核兵器のない平和な世界へ 次世代に運動の継承を

8月4日から6日にかけて、広島市内で原水爆禁止世界大会・広島大会が開かれ全国から2200人が集まり、府本部からは、7単組47人が参加しました。

総会前には、参加者全員で広島市内を行進し、「核兵器のない世界の実現」を市民に呼びかけ、核も戦争もない平和な21世紀の実現にむけた思いを新たにしました。

開会総会では、日本が核兵器禁止条約を批准していないことに対し、金子哲夫大会共同実行委員長は「政府は一日も早く条約を批准すべきだ」と訴えました。

被ばくから79年が経過した原爆ドーム

被ばくから79年が経過した原爆ドーム

被爆体験継承の重要性

原水爆禁止日本国民会議(原水禁)は、高校生平和大使を選出し、核兵器の廃絶や世界平和の実現などを国内外に訴え若い世代に平和運動を継承する取り組みを積極的に展開しています。平和大使の取り組みは、2018年にはノーベル平和賞の正式候補となっており、世界的にもインパクトは大きく、大阪平和人権センターでも高校生平和大使との連携を強化し、次世代への運動の継承を追求しています。原水禁運動における国際連帯活動においても若い世代の参画による運動の活性化は不可欠です。

2025年に、原爆が投下されてから80年となります。日本が唯一の戦争被爆国として、核廃絶の声を上げ続けることは極めて重要です。しかし、ヒバクシャの平均年齢は85歳を超え、生の被爆体験や証言を聞けなくなる現実がすぐそこまで来ています。これまでヒバクシャが自身の凄惨な経験を世界各国で語ってきたことで核兵器使用の抑止に大きな影響を与えてきました。

緊張感が高まる核使用

世界では、ロシアのプーチン大統領が核使用について言及するなど、核兵器使用にむけた緊張感が高まっています。こうした背景をうけ、人類の滅亡を示す終末時計は1947年の創設以来最悪の残り90秒で、2年間止まったままです。

核兵器禁止条約の発効から3年が経過し、署名・批准する国は増えてきています。しかし、核を保有している9か国は、すべてこの条約の批准を拒否しています。今年6月にストックホルム国際平和研究所で発表された報告書によれば、世界の核弾頭の推計総数は昨年より減少しているが、実戦配備の核弾頭は増加しています。報告書では、人類は史上最も危険な時期の一つにいると警鐘を鳴らしています。