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ユニオンカレッジ第2講「ジェンダー平等」を進めるために 互いを認めあい相手を大事に

府本部は5月30日、大阪市内で2024年度ユニオンカレッジ第2講「みんなのジェンダー学習会」を開きました。受講生をはじめ、府本部ジェンダー平等推進委員など18人が参加しました。講師には、自治労の強化拡大局長を招き、多様性を認め合いながら「ジェンダー平等」を進めるためには何が必要かを学びました。

強化拡大局長は薩摩川内市職労出身。川内市(当時)入職時は女性が職場の掃除をする、お茶汲みをすることが当然と考えられていました。

窓口業務や文書・金銭管理といった事務は女性が担い、係長以上はすべて男性という組織構造となっており、女性が男性と同じ仕事をしようとすると「女はなにもできないので、黙って座っていればいい」と言われました。このまま言うことを聞いていれば女性職員の立場が向上することはないと思い、男性職員と同じだけの仕事をしました。

異動の際、自身の後任に女性職員が配置されたことは、この職が女性でも十分任せられると認識された結果であり、「日々の積み重ねが差別をなくすことにつながると実感した」と語りました。

いまの自治体職員の現状はどうでしょうか。強化拡大局長は川崎市職員の佐藤直子さん著書『女性公務員のリアル~なぜ彼女は「昇進」できないのか~』を紹介しました。

時代とともに女性管理職数は増加しましたが、それはスタッフ部門であることが多く、企画・財政などといった自治体の意思決定に関わる部署に女性管理職が少ない状態は変わっていない状況です。これは「今でも性別役割分担が組み込まれた職員配置構造から抜け出せず、女性職員がキャリア形成しにくい状態が続いているためである」と訴えました。

また、ジェンダー平等推進にあたっては、7.6%がLGBTQ+であるという民間調査結果や、その多くが性的マイノリティであることを公表しやすい環境にないことを理解し、「互いを認め合い相手を大事にする気持ちが推進に繋がる」と語りました。

参加者からの「ジェンダー平等を推進するため具体的にできることはなにか。今日の参加者は男性がほとんどだが、多数派である男性がアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)を払拭するためはどうすればよいか」という質問に対しては、「気づきは学習しかない。6月のジェンダー平等推進集中月間に職場集会を行うなど、目をむける機会を積極的につくることが大切。ふだん一緒に働くなかまがどういった気持ちでいるのか、ぜひ話し合ってほしい」と回答しました。

また、保育現場で働く男性参加者からは「社会的にはマジョリティ(多数派)だが、職場では自分がマイノリティ(少数派)なので、性別による立場の違いを実感する。更衣室など、課題はたくさんある」との感想を述べました。

次回第3講は「被災地支援」と題して6月27日(木)にWEB併用とし、組合員であれば誰でも受講可能な環境で開催し、能登半島沖地震の支援に参加した組合員による現地の様子や支援における課題の報告を予定しています。