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労働安全衛生セミナーカスハラから仲間を守ろう グループワークでは職場課題を共有

7月27日夜、府本部は労働組合として職場の安全衛生に関する課題への理解を深めるため、労働安全衛生セミナーを大阪市内で開き、18単組40人が対面で参加しました。今回のセミナーでは、近年注目を集めているカスタマーハラスメントの課題に焦点を当てた学習会を行いました。また、グループワークでは、各職場が直面している課題について議論を深めました。

ここ数年、自治労はカスタマーハラスメント対策を重要課題のひとつに位置づけ、取り組みを進めています。いわゆる「カスハラ」は、サービスを提供する側の職員・従業員に対する理不尽な言動であり、具体的には、商品やサービスに対する不当な要求や嫌がらせ、暴言、脅迫などの迷惑行為を指します。

カスハラ被害にあった職員・従業員はメンタルヘルスやモチベーションに悪影響を受ける可能性があります。改正労働施策総合推進法によって、パワーハラスメントの防止措置が事業主に対して義務付けられ、この改正をふまえて厚労省が指針を策定しましたが、カスハラは事業主の努力義務として定められるにとどまりました。

取り組みの内容・水準は事業主に委ねられているため、労働者側からも使用者に対して具体的な措置の実施を求めていく必要があります。

学習会では、自治労が2月に発行した「カスタマーハラスメント予防・対応マニュアル」の内容を抜粋し、労働対策部長が、基礎から防止対策まで事例を交えて解説しました。

そのうえで、

  1. 各種ハラスメント相談を一体的に受ける相談窓口の設定
  2. 職場別のカスハラ事案の実態把握と分析による職場の特性に応じた防止策の策定
  3. 安全衛生委員会や担当者との連携を強化し、組織全体で対策に取り組むことの重要性

などを指摘しました。

グループワークでは、安全衛生活動状況の現状や課題について意見交換を行いました。

参加者からは、

  1. 安全衛生委員会の活動が身近に感じられないため、職員・従業員は相談することに対して抵抗感を持っていること
  2. カスハラ対策については情報収集や防犯カメラの活用、苦情を一人で抱え込まない仕組みづくりが重要であること

が指摘されました。

また、その他の課題として熱中症対策では、時間外に空調がストップする職場が多く、故障の際には修理に時間がかかるため、日常的に設備点検を行う必要があるなどの意見がありました。

府本部は、職場における労働安全衛生の課題を前進させるため、経験交流を通じた取り組みなどを強化します。