府本部と大阪地方自治研究センターは、6月19日から27日にかけて「公共サービスの重要性」をテーマに大阪地方自治研究集会を開きました。
第20回となる今回の集会では、新型コロナウイルス感染症の拡大という非常事態において、住民の生活や生命を守るという役割を現場でどのように果たしてきたのかを、その経験をふまえ各分科会を通じて議論が行われました。
また分科会は感染症対策を考慮してオンラインによる配信で行われました。
今回の集会は五つの分科会と特別分科会を設定しました。
とくに第2分科会では「感染症対策における公立病院が果たす役割」を課題に城西大学経営学部マネジメント総合学科伊関友伸教授から講演が行われ、また、非正規課題に関わる第4分科会では自治労本部の鬼木書記長と府本部非常勤評松本議長が対談し、コロナ禍で浮き彫りとなった待遇格差などについて活発な議論が行われました。
そして特別分科会のパネルディスカッションでは、パネラーに元龍谷大学教授の大矢野修さんとNPO法人AMネット事務局長の武田かおりさん、堺市議会の西哲史議員を招いての意見交換を行いました。テーマは維新政治を超えて、新しい大阪の自治を考えることとし、小さな声を集める社会的装置としての「コモンズ」をキーワードに進められました。
コモンズとは「コモンズの悲劇」からきており、多数者が利用できる共有資源が乱獲されることによって資源の枯渇を招いてしまうという経済界における法則です。分科会では、公共サービスこそがコモンズであり、市民の自主的、主体的なコモンズづくりと連携して、もう一度大阪の自治を市民の手に取り戻さなくてはいけないと締めくくりました。
なお、今回の各分科会の様子は7月31日まで録画配信がされることとなっています。各単組で組合員に対して視聴の呼びかけをお願いいたします。