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女性ネット学習会備え以上の構えで防災対策
コロナ禍での災害対応を考える

1月に発出された新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は、3月21日をもって全県で解除されましたが、大阪では新規感染者数が増加傾向にあり、リバウンドが指摘されています。
コロナ禍においては、地震や豪雨などの大規模災害が発生した場合、避難所でクラスターの発生による感染拡大が起こるおそれもあり、「複合災害への備え」が求められます。こうしたなか、府本部女性ネットワーク委員会は3月22日に学習会を開き、複合災害に対する防災について理解を深めました。

府本部の木村書記長は、2011年の東日本大震災や昨年の熊本豪雨災害の復興状況などにふれ、
「近畿地方でも大きな地震が多発している。公共サービスを担う私たちは、経験値をもとにした防災・減災に対する備えの重要性をあらためて認識しなければならない」とあいさつしました。

学習会では、ほくせつ親子防災部代表の辻由起子さんを講師に、コロナ禍での災害対応について学びました。

辻さんは、まず
「避難所には最低限の物しか備蓄していない。行政にばかり頼っていると大事な命は守れない。コロナ禍では、命を守れるだけの物資を自宅で用意しておけば避難所に行かなくても安心して過ごせる」と述べ、その一環としてポリ袋クッキングを紹介しました。

ポリ袋クッキングの講師は、あべの親子防災部代表の益田紗希子さん。焼き鳥缶とアルファ化米を使って親子丼を調理しました。

ポリ袋クッキングの説明をするあべの親子防災部の益田紗希子さん親子の写真

ポリ袋クッキングの説明をするあべの親子防災部の益田紗希子さん

参加者が調理する写真

ポリ袋に材料を入れ親子丼を調理する参加者

参加者は、材料をすべてポリ袋に入れて揉みこむところまで実践しました。WEB参加の数人からは、リアルタイムに自宅で実践している報告もありました。

親子丼ができるまでは防災講座。辻さんは、
「災害の種別によって避難の仕方を変える。命の危険が無く、ライフラインが止まっているだけであれば自宅で避難してほしい。最低1週間過ごすための物資の備えがあればよい」と訴えるとともに、凝固剤を使ったトイレの備蓄の重要性を強調しました。

最後に、「備えの上に構えをしてほしい。自分だけは大丈夫と思わず、ぜひ今日から始めよう」とまとめました。

今回の学習会には、WEBでの参加者も含めて11単組37人が参加しました。親子丼を調理・実食しながらの和やかな雰囲気の中、コロナ禍での災害対応や備蓄に対する意識を高める機会となりました。