先輩の声
組合って何をしているの?
医療系 病院勤務 組合役員
- どんなお仕事をされていますか?
- 市民病院でいわゆるリハビリの先生をしています。
-
市民病院でいわゆるリハビリの先生をしています。
けがや病気でそれまでの生活がうまく送れなくなってしまったとき、体の動きをよくする、方法を変える、道具を使う、誰かに手伝ってもらう、住まいを整える、などあらゆる方法でその方が希望する生活になるべく近づけるのが仕事です。
入院・外来の患者さんのみでなく、ご家族、病院内の多職種と連携、院外の在宅医療従事者の方と情報伝達するなど、多くの人と関わる仕事をしています。
- 組合の役員をされていますが、どうして組合の役員をしようと思ったのですか?
- 「本当に必要な組織か見極める、必要なければ解体する」という意識で始めました
-
もともと、私が現在の病院入職数年目で、当時、組合の次期役員を決めるくじ引きで、委員長を引いた人が「やらない」と言ったことがきっかけです。
くじ引きで決めようとか、決まったけど引き受けない、が通じる組織なら必要ないだろう、と「本当に必要な組織か見極める、必要なければ解体する」という意識で始めました。
- そもそも組合ってどんなことをしているのですか?
- 自分たちの働く職場を誰もが働き続けられる職場にする、というのが組合の役目
-
正直、それを知らずに組合の役員を始めました。自分が必要か分からないと思った活動は「なぜ必要か?」とその都度、目的を確認したり、理由を尋ねたりしながら判断して取り組みました。
実際には、職場でのパワハラや残業手当の不払いなど、「これはおかしい」と感じる相談ごとが舞い込んできました。
ひとりで相談に来られたり、職場の職員ほぼ全員約20人で来られたり、働く上での困りごとに対応するなかで、一緒に問題を解決しようと考えてくれる役員仲間も増えていきました。
一緒に働く仲間が、辛い思いをしている、このままでは働き続けられないと感じている、自分一人ではどうにもならないと思っている、そんな時に、多くの仲間の力で解決する、自分たちの働く職場を誰もが働き続けられる職場にする、というのが組合の役目だと思っています。
- 公務員は法律で守られていると思いますが、どうして組合が必要なのですか?
- 声をあげることで、もっとよい法律になる。声を集めて、大きくするために必要
-
法律は、よく考えられ、その時代に必要で、作られていると思います。
それでも、働いている現場に実際に持ち込むと、労働者に負担や責任が重くかかったり、問題が起きたりします。そのままにしておいてはいけないことがあります。
新しい法律が適用されたときに、本当に良い方向に変わっているか、ひずみが起きていないか、困りごとはないか、をきちんととらえて声をあげることで、もっとよい法律になると思います。その声を集めて、大きくするために組合が必要だと思います。
- 自治体ごと・会社ごとにある組合はわかるんですが、「大阪府本部」ってどんなところですか?
- 同じ大阪府内の職場から
「仲間集め」「情報集め」ができるのが「大阪府本部」 -
組合活動をしながら、「おかしいと思うけれど、どうすればいいか分からない」「同じもめごとが起きた時、似たような職場ではどう解決しているのだろう?」と助けが欲しいことが多々あります。
その時に、隣の病院の先輩役員に相談したり、同じ大阪府内の職場から「仲間集め」「情報集め」ができるのが「大阪府本部」です。
実際に、手当の金額などは、隣の病院が増額になればすぐに情報が入ってきて、また別の病院が増額を要求して、地域全体の底上げに繋がっています。
- 組合の役員をしていてよかったと思うことはありますか?
- 自分が知らない世界、情報、知識を積み重ねて、現在の自分の仕事に役立っている
-
まず、同じ職場にたくさんの知り合いができました。
さらに、同じ市内で働く別の職種の知り合いができました。自分の仕事以外に、職種、所属を超えてたくさんの仕事があることを知ることができました。
さらに、他の病院、他の市の方と知り合いになることで、人のつながりがさらに広がりました。私の場合は最終的には、同じ業種の役員さんと知り合い、そこから自分の仕事に関わる民間団体等の役員までつながりました。
働く上での多くの困りごとについて、調べ、考える経験から、働くためには多くの法律やルールがあることを学ぶことができました。
法律によって守られてはいるが、知らないと自分も仲間も守れないことを知ることが出来ました。
組合の役員をしていて、多くの人と知り合い、つながることができたこと、自分が知らない世界、情報、知識を積み重ねて、現在の自分の仕事に役立っていることが、良かったと思うことです。
- 新人のみなさんに一言お願いします。
- ひとりで抱え込まず、
何でも「組合」に相談して下さい -
入職おめでとうございます。
働くにあたり、自分にも家族にも職場にも、様々な困りごとが起きることがあります。自分のこころも体もずっと元気とは限りません。
そんな時、「組合」は必ず力になります。ひとりで抱え込まず、何でも「組合」に相談して下さい。
ありがとうございました。
※新型感染症対策に配慮した上で取材・撮影を行っております