HOME > 政策・提言・見解 > 2014人勧で自治労見解示す
自治労は、給与制度見直しを強行した人事院に対し、第三者機関としての役割を放棄したものとして怒りをもって抗議する見解を示しました。2014人勧では、月例給を1,090円・0.27%、一時金を0.15月引き上げる勧告を行ったものの、「給与制度見直し」と称して、調査段階で恣意的に生み出した格差を用いて、拙速に来年度からの見直し実施勧告を強行しました。
公務員連絡会・自治労は、昨年人事院が「給与制度を総合的に見直す」旨の報告を行って以降、地域間・職種間の格差を拡大し、公務員の士気の低下を招くことなどから、この見直しに強く反対してきました。これまでの真摯な要求にもかかわらず、結果、一方的な勧告となりました。
しかし、公務員連絡会・自治労の粘り強い交渉・折衝によって、2ポイント台半ばとしていた俸給表引き下げ幅の圧縮、若年層の賃金水準の確保、期限付きではありますが現給保障の措置、行(一)を上回る行(二)水準引き下げの阻止、加えて寒冷地手当の基準維持と経過措置の獲得など、当初案から押し戻すことができたと評価しています。自治労は、人事院総裁あての個人署名・大型はがき、職場決議、2度のブロック別上京行動等を含む中央行動、対自治体・人事委員会要請など、地域・現場の声を人事院にぶつける春闘期からの中央・地方一体となった運動の成果であるとしています。
今後は、政府による勧告の取り扱いが焦点となります。自治労は、政府に対し、本年の官民較差に基づく給与引き上げを確実に実施することを求め、その上で、「給与制度の総合的見直し」は、地方の公務員の賃金引き下げにとどまらず、地場・中小労働者と地域経済に大きな打撃を与え、景気回復に逆行するものであることを認識させなければならないと問題提起をしています。14確定闘争で公民較差プラス分は給料表を中心に確実かつ広範に配分することを求め、同時に、「給与制度見直しの阻止」を最重要課題と位置づけ、人事委員会対策を当面重視し、要請・交渉に直ちに取り組むとともに、首長との早期の協議の開始と交渉体制の確立などをはかるとする方針を打ち出しています。