HOME > 府本部の取り組み > 自治労大阪府本部春闘討論集会で方針を提起
更新日:2017年2月14日
自治労大阪府本部は、2日、2017年度春闘方針(案)を討議するため春闘討論集会を大阪市内で開きました。集会では、春闘に関する議論を交わすとともに、2017年は、「府本部統一闘争の強化」と「単組の交渉力の強化」の2点を引き続き年間闘争目標に位置付けました。また、ブロック・単組の連携による「府本部総体としての組織力量の強化」にむけて、組織強化・拡大が重要課題であると強調しました。春闘方針を提案した高橋書記長は「春闘では、今年1年の課題をみんなで考え、解決へと導ける闘争を築いてほしい」と訴えました。(参加43単組130人)
府本部のあらゆる組合・労連・ブロック・評議会は、春闘期が年間のたたかいのスタートであることを意識することが重要となっています。まずは、単組において自らの通年闘争課題の洗い出しをおこなった上で、自らの課題を共有化することが大切です。
各地域ブロックでは、給与制度の総合的見直しや地公法改正に伴う課題、人員確保、さらには政治的圧力による影響など、当局対応に差が出ている現状にあります。各ブロック段階で、人員確保、給与制度、休暇制度、非正規職員の処遇改善など、到達水準や強化課題を抽出し連携して取り組みを進めていくことが必要です。
府本部は、通年闘争のスタートとしての2017春闘を、公正な賃金・労働条件の実現と地域公共サービスの再構築をめざす闘争と位置づけています。府本部春闘では、①「要求−交渉−妥結(協約・書面協定)」の交渉サイクルの確立と妥結結果の書面化の推進、②臨時・非常勤等職員の抜本的な処遇改善の取り組みを運動の2本柱として展開していきます。
この間府本部は、従来の基本要求とあわせ労使関係ルールに関する基本要求書の提出を推進してきました。年間の闘争スケジュールを、「春闘で基本要求を確認し、確定期に春闘で確認した基本要求に沿って個別の賃金・労働条件の課題を決定」することを基本に取り組んできました。しかし、結果として、「要求−交渉−妥結(協約・書面協定)」の交渉サイクルの確立と妥結結果の書面協定(労働協約)はいまだ全単組に浸透しきれていない状況にあります。
この間、複数の自治体において、プラス勧告の見送りや強引ともとれる一方的な合理化を推し進めようとする自治体当局姿勢がみられました。また、中立であるべき人事院・人事委員会が政治的圧力に影響された側面も否めません。もはや人事院・人事委員会そのものが機能不全に陥っている現状にあります。そのようななかで、要求−交渉−合意と書面協定(労働協約)化によって賃金・労働条件を決定していく必要性がより増しています。
安倍政権は、12月20日の「働き方改革実現会議」で、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で待遇差が存在する場合に、その待遇差が不合理であるか否かを示した「同一労働同一賃金ガイドライン(指針)案」を公表しました。ガイドラインの内容を吟味し、労働者の有利となる部分は、積極的に活用し、賃金・労働条件の改善につなげていくことが必要です。また、安倍首相は、2017春闘では少なくとも2016年並みの水準の賃上げを期待したいと、経団連や経営側に対して賃上げを要請しています。2017春闘では引き続き、企業の内部留保を引き出させ、賃上げ、「底上げ・底支え」「格差是正」をめざすことが大きな課題となっています。
一方で、政府は、特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)や裁量労働制の緩和といった労働基準法の改正を目論んでいます。また、解雇の金銭解決制度の導入など、労働者保護ルールのさらなる改悪を進める動きには、連合に結集し阻止する取り組みが必要です。