HOME > 府本部の取り組み > [自治労大阪国際協力事業]継続した支援 心から感謝/パラミ支援終了 次期支援の検討進め
更新日:2016年3月7日
2月12日深夜〜16日の旅程で、自治労大阪は、タイにビルマ労働組合連盟が設立したパラミ・ラーニングセンター(以下、パラミ)を支援するため、国際協力派遣団13人を現地に派遣しました。パラミはミャンマーからの移民労働者の子どもたちが通う教育施設です。自治労大阪ではこれまで5年間、物心両面でパラミの施設整備・支援をしてきました。今回で自治労大阪第3次国際協力事業は終了となり、今後は、第4次協力事業が検討されます。
パラミからは、この5年間で様々な支援に対する感謝の意が述べられました。「みなさん継続した支援に心から感謝。支援のおかげで子供たちのたくさんの笑顔をつくることができた」とパラミの所長ミンリンさんは語りました。このツアーの団長、髙木自治労大阪副委員長は「学校の先生・職員が生徒のために一生懸命だ。その先生や職員の期待に応えようと生徒が懸命に勉強している。その姿をみて本当に感動した」と述べました。
自治労大阪では、パラミラーニングスクールに対して、第1期の2011年度は、保育所・幼稚園・女子寮などの施設を建設しました。第1期では、主にハード面での支援事業を展開しました。第2期の2012年度は、ハード面だけではなく、保育や食育教育の指導を実施しました。第3期には、教育の指導とともに、トイレ前の排水溝を整備しました。そして第4期となる2014年度は、スクールバスを寄贈しました。今回は、保育や健康に関する研修セミナーを行い先生に対しての技術向上に貢献しました。
パラミでは、675人の生徒が通っており、教師も30人在籍しています。パラミが開設されたのは1999年。開設当時は、51人の生徒、3人の教師だけでした。現在では、開設当時より10倍以上の生徒が勉学に励んでおり、施設の整備や教師のスキルの向上が重要となっています。また年々生徒が増えており、この対策にも頭を悩ませています。
パラミでは、大きな問題に直面しています。パラミのあるメーソットは、ミャンマーとの国境に面している約10万人が住む都市です。近年、タイ・ミャンマー二国間貿易の発展から急速に都市が発展しています。パラミがある土地は借地であり、数年で契約が満了となります。地権者からは、契約満了後は立ち退くよう圧力をかけられています。しかし、パラミの需要は非常に高く、また、700人近い生徒を抱えていることから、代替地をいち早く見つけることが求められています。情勢についても、ミャンマー政府が民主化にむけ大きく舵を切ったことから、今後の学校のあり方も含め考えなければならず、この数年、学校にとって大きな転換期をむかえることになります。
パラミは、世界のNGOによって支援されています。しかし、タイ政府からの支援を得ることができていません。ミンリンさんは「タイ政府に認められるよう政府の基準にあわせた学校運営を心がけている」と話しました。
学校では、勉学だけでなく、職業訓練も実施しています。縫製の技術や農業・家畜などをはじめとする実践的な訓練を行っています。「生徒にスキルを与えることが大きな役目」とミンリンさん。卒業後5年間は、タイからの就労ビザが支給されます。生徒は、すぐに仕事につくために日々訓練を重ねています。