HOME > 府本部の取り組み > 自治労大阪消防協議会:セミナーで連携強める/10回目数え未組織職員多数参加
更新日:2016年1月8日
自治労大阪消防協議会は、11月27日、大阪市内で2015年度消防セミナーを開きました。消防セミナーは、今年で10回目を数え、未組織、未加入の消防職員も24人参加し、セミナーを通じ、横の連携を強めた。全体では93人の参加となり、会場に入りきれないほどの盛況となりました。
セミナーでは、須坂市消防協議会の神林さん、小林さんを招き、昨年9月の御嶽山噴火災害に関する活動報告を両氏の体験談を交え発表がありました。この噴火では、死者57人、負傷者69人、行方不明者6人を出しました。この噴火は、事前情報もなく突発に発生。多数のハイカーが頂上付近で休憩している時間帯だったこともあり、あらゆる要因が重なり非常に大きな災害となりました。
当初、御嶽山の救出活動では、混乱の連続でした。噴火は正午前に発生。その後長野県は県内市町村消防本部に相互応援を要請しました。要請を受けた消防本部は、事前準備を整えることができず、まずは出動という体制でした。その上、応援要請時の各種情報が乏しいということもありました。
その当時を振り返り神林さんは「まさか自分たちが山に入るとは思わなかった」。多くの隊員はこのような状態であったため、装備に関し何が必要かわからない状況でありました。また、火山活動は継続しており、いつ再噴火してもおかしくない状況でした。
もし活動中に再噴火が起きた場合、どのようにして噴石や熱を帯びた火山灰から身を守るかなど、常に考えながらの救出活動でした。小林さんは「避難時の体力を温存しながら活動しなければならない。想像を超えるストレスがかかった環境であった」と振り返っています。消防職員は生命の危険を感じながらも現場に急行しなければなりません。御嶽山の現場ではまさにそのような状況でした。神林さんは大規模な2次災害も頭をよぎったと前置きし「危険より行かなければならなかったとの思い。何もなかったのでホッとしている」と最後に述べました。
セミナーでは、四條畷市消研の安達さんも講演し、四條畷市消研の職場改善の取り組みを発表。四條畷市消防は、一昨年、大東市消防と合併し、大東四條畷消防組合を結成しました。大東市消防には消防協を組織化していなかったため、今後、組織拡大が大きな課題です。安達さんは、四消研が結成されて労働条件がよくなったことを例に挙げ「これからも組織を存続させもっとよい職場にしたい」と組織の発展にむけ意気込みを語りました。
あいさつした石子委員長は「同じ自治体職員、地域公共サービスを担う仲間として今後もつながりを持っていきたい」とし「仲間だからこそ、困った時はお互い助け合っていきたい」と述べました。