HOME > 府本部の取り組み > 地域医療・介護セミナー:介護福祉医療を住民の手に/地域包括ケアシステム活用が重要
更新日:2015年8月17日
自治労大阪は、7月19日、PLP会館で地域医療・介護に携わる組合員や民間病院・介護施設からの一般参加者、総勢62人の参加のもと「地域医療・介護セミナー」を開きました。今回のセミナーは「地域包括ケアシステム」を中心テーマと設定しました。基調講演は、仙台白百合女子大学の大坂教授が行いました。講演では、地域包括システムを活用し、介護・福祉・医療を住民の手に取り戻さなければならないと強調し「システム活用の意識がないと専門家がその人の人生だけでなく命も決めてしまうシステムになってしまう」と警鐘を鳴らしました。
大坂教授は、昔あったような、人を支える多様なつながりをもって、それを地域包括ケアの主とすることが非常に重要と認識しています。「これらの実現にむけ、これから取り組んでもらいたい」と強く述べました。
集会では、議論を深めるため分科会を設定しました。第1分科会では「大阪における地域包括ケアシステムを考える」と題し、3人から、実践報告をうけ、それぞれの現状をふまえた報告がありました。
まとめとして、講師の泉長会理事長の濱本さんは、大阪における地域包括ケアシステムを構築するには、救急医療条例化運動など過去の住民を巻き込んだ運動に学び、労働組合が中心となって関わっていくことが必要と述べました。
また、第2分科会では、「介護労働者の処遇改善と人材確保」と題して、大泉社労士より講演を受け、矢田地域労働組合の木戸委員長が現状を報告しました。
今後、日本が抱える大きな課題として超高齢社会をむかえます。介護・医療従事者たちの働き方がどのように変化していくのか常に学習が必要です。また、多職種間の横の連携をはかるとともに、サービスの質の向上、人材確保のための処遇改善、処遇改善のための労働者の組織化をめざすことも、社会にとっても大きな課題解決の一歩となります。
あいさつをした髙木自治労大阪副委員長は「労働組合の立場で医療・介護職場で働く人たちの労働条件の確保に努めるとともに、とくに非正規・未加盟の方々の相談相手や応援団になれるよう自治労大阪自治労大阪として考え、より具体的な運動につなげていきたい」と訴えました。