HOME > 府本部の取り組み > 北摂ブロック円卓会議:特別区移行、利点なし/北ブロック各首長 一同で課題共有
更新日:2015年3月4日
2月23日、北摂ブロックは、吹田市内で北摂ブロック円卓会議を開き、北摂ブロック各自治体首長が一同に会し、自治体が抱える課題について共有しました。講演した小原隆治早稲田大学教授は、大阪市が仮に特別区制度に移行しても府下市町村には何らメリットはないと指摘しました。
小原教授は、自治・分権の現在と大都市近郊自治体の課題について講演し、都区制度やいわゆる大阪都構想についても言及しました。現在の都区制度を例にして、仮に大阪が大阪市を解体して、特別区制度にしたとしても、うまく運用できるはずがないと指摘。
東京都では、1943年、戦時下に東京市が解体され特別区が設置されました。当時の東京市の職員は、多くの人員が都に移管されました。移管した職員は23区内の充実をはかるために奔走。結果、23区を取り巻く衛星都市への資源配分は薄く、三多摩格差と呼ばれる多摩地区と都心の格差が開くことになりました。小原教授は、大阪でも同じような現象が起きてもおかしくないと言及。現在では、23区で突出した都税を都下自治体に配分される制度がとられています。
東京では大阪の何倍も税収があるからこそ、この制度が成立すると指摘。大阪では、特別区だけの税収では府下市町村まで配分することは、現実的ではないと説明しました。
最後に、「『制度をいじる』とうまくいくというのは大間違いであると大阪の構想案に苦言を呈しました。