HOME > 府本部の取り組み > 2015春闘討論集会:春の闘いにむけ活発討論/1年の方向性定める闘争に
更新日:2015年2月18日
自治労大阪は、2月6日と7日、2015年度春闘方針(案)を協議するため春闘討論集会を滋賀で開きました。集会では、2015春闘で各単組における今年1年の目標を定め、たたかいの方向性を見つめ直すことが大切であると確認しました。また、集会には、与良正男毎日新聞論説委員を招き、与良論説委員は、講演のなかで「日本はとても危ない状況にある。この状況をみなさんで共有したい」と述べ、改革の風潮が強い現代社会で「変えない」という理屈をしっかり固めないと非常に厳しい世の中であると指摘しました。(参加52単組126人)
2015年は、統一自治体選挙、大阪市解体の是非を問う住民投票、そして秋には、大阪府市の首長選挙がひかえており、大阪の将来を左右するヤマ場の1年と言っても過言ではありません。あいさつした石子委員長は、世界全体の歯車が狂いだしていることに対し「世界全体で格差拡大傾向にあり、日本でもその傾向が強まっている」と述べ「格差を縮めるために、労働組合の役割は大切。いい日本を作っていくために全力を尽くしたい」と語りました。また、集会と同日には、大阪市内で『府民のちから2015』が決起集会を行うことについてふれ「まずは維新の勢力を弱らせることが第一。自治労大阪としても『府民のちから』に結集し、まずは4月を勝ち抜いていきたい」と述べました。
自治労大阪は「府本部統一闘争の強化」と「単組の交渉力の強化」の2点を年間闘争目標に位置付け、自治労大阪・ブロック・単組の連携による「府本部総体としての組織力量の強化」にむけ、2015春闘から確定闘争に至るまで、各統一闘争期を通じた具体的な取り組みを展開します。
春闘方針を提案した高橋書記長は「今年1年をどういう方針で臨むべきか見直し、考えることが春闘の役割。各単組でおかれている状況を全体で共有し闘争に臨んでほしい」と訴えました。また、臨時非常勤等職員をはじめとする非正規職員の待遇改善も重要課題のひとつであることも訴えました。
自治労大阪は、2015春闘を通年闘争のスタートとして位置づけ、妥結結果の書面化推進と臨時・非常勤等職員の処遇改善の取り組みを最重要課題として取り組みます。
「幸せとは何かという尺度が変わってきている」講演した与良毎日新聞論説委員は言及しました。近年、若者の価値観が大きく変わってきています。これを象徴することが車の所有を多くの若者が必要ないと答えていることと語りました。変化の早い世の中であるからこそ、労働組合も時代の流れに敏感になり、今、何が幸せなのかということを徹底的に追求すべきであると与良さんは述べています。労働組合の組織率が、年々減少傾向にあるこの時代こそ労組の役割が重要であると前置きし「労働組合として何ができるのかしっかり考え、外に広げていく運動を展開すべき」。
さらに現在の大阪におかれている状況については「民主主義を無視した市政運営がなされている。敵、味方と分断するものではなく、しっかり話し合いで決めることが大事」と危機感を表しました。また、大阪市廃止分割構想について「守ることも大きな対案。変えないメリットをしっかりと理論武装することが必要」と訴えました。これまでの歴史上、「改革」という言葉が非常に強い影響力を持っていました。しかし、守ることも大きな決断である。与良さんは最後に「変える風潮が強いこの世の中に歯止めをかけていきたい」と意気込みを語りました。