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更新日:2014年9月22日

自治労大阪障害者交流会
配慮の実施は双方の理解必要
障害者差別解消法について知識深める

 自治労大阪障害者交流会は、9月14日、ロッジ舞洲で、「障害者差別解消法と合理的配慮の提供を考える」ことをテーマに学習会を開き、講師には、自身も障害を抱えており、普段から車いすで生活している、明石市福祉部福祉総務課の障害者施策担当課長 金 政玉(きむ じょんおく)さんを招き開きました。金さんは、合理的配慮を実施するケースには「本人からの申し出があること」、配慮をする相手側に、「負担が重すぎないこと」が条件になることであると強調しました。

 合理的配慮とは、必要とされる障害の種別や特性などに応じた配慮(その人に適した工夫や調整)のことを意味しています。例えば、車いすを利用している人であれば段差を解消すること、知的・発達障害のある人であれば、漢字にふりがなをふる、長い文章を短くしてわかりやすくする、またはイラストなどを使って補う、といった工夫が合理的な配慮となります。

 近年、「渡し板」の整備により、これまで駅員や乗務員が数人がかりで車いすに対応していたものが、1人で対応できることでお互いの環境も整備されたことになる相乗効果も生まれ、「合理的配慮の提供」は環境整備の効果をもたらすと述べました。

2016年4月に施行される「障害者差別解消法」で義務つけられている「合理的配慮の提供」について詳細に説明した

2016年4月に施行される「障害者差別解消法」で義務つけられている
「合理的配慮の提供」について詳細に説明した

 また、今回は、交通機関のバリアフリーチェックを兼ねてのフィールドワーク的な野外学習会を企画。JR桜島駅では、駅員が不在の場合は、改札手前のインターホンとモニターにて外部の処理センターが利用客に指示を出して、切符等の確認をする駅遠隔操作システムが導入されていました。視覚障害者にとっては、カメラの向こうからの音声のみで指示だけでは理解できない部分も多く、結局、介助者の助けを借りる結果となり、駅の改札を通過することが困難という状況も確認できました。

 最後に助言者の相星勝利障害者交流会代表からは、今後、具体的な運用指針となるガイドラインが政府で策定されることを挙げ「当事者として具体的な事例を数多く訴えていかなければならない、現に盲導犬や視覚障害者への暴力事件が起きて悲しい現実がある、これからの取り組みが重要」と締めくくりました。

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