更新日:2012年4月5日
自治労大阪は2012年3月17日、自治体と自治体職員の役割・あり方などを研究するため隔年で開催している「自治労大阪府本部地方自治研究集会」のプレ集会を大阪市内で行いました。プレ集会では、5月18~19日に開催する地方自治研究集会に向けて、市民生活を支える自治体職員が災害にどう対応したのか、今後どう対応していくのかについて、テーマを掘り下げ、理解を深めました。なお、集会には34単組123人が参加しました。
「自治体職員にとって最も重要な役割は、非常時の対応、安全性を確保できているかです」。 プレ集会で講師を務めた今井・福島大教授は、記念講演をそう締めくくりました。また、大都市においては市民・市民団体などを巻き込んだ非常時への対応をどうコーディネートしていくかが重要で、平時から市民協働を実現させて行くことの大切さも語られました。そして「平時にできていることしか、非常時にはできない」と繰り返し訴えました。
今井氏は東京・大田区役所職員などを経て、13年前から福島大学で地方行政などを研究。月刊誌「ガバナンス」(ぎょうせい発行)などでも執筆活動に取り組んでいます。
講演では、東日本大震災や原発災害について福島の立場から見た現状、被災当時の自治体職員が災害に対してどう取り組んだか、不眠不休で働く自治体職員の様子などが詳細に語られました。
また、政府・県の立場から「被災時に基礎的自治体が機能しなかった」とマスコミなどで報じられていたことについては、住民視点では「基礎的自治体しか機能していなかった」と述べ、円滑な連携を図れなかった原因として、災害のため被災地と中央に情報の断絶があったと分析。こうした状況の中、即時的に効果があったのは自治体間での連携・支援だったことが述べられました。
自治労大阪は自治体職員のあり方を見つめ直すと共に、市民が本当に必要としている自治体のあり方を研究するため、自治研活動を推進していく考えを示しました。5月の大阪自治研当日には、学習会だけでなく天神橋筋商店街の「おかげ館」で被災地の物産展を催し、署名活動などにも取り組みます。
東日本大震災から1年経った2012年3月11日、被災地の復興に向けた支援は「まだまだ、これから」も必要として、関西から市民ができることを一緒に考える震災復興応援イベントが梅田スカイビルで催されました。イベントは実行委員会形式で運営され、多くの企業・団体が協賛しました。
復興イベントには大阪学給労が連合大阪の呼びかけに応え、ボランティアとして参加。飲食ブースで大阪市の学校給食で食べられている唐揚げを入場者に供しました。唐揚げを食べたある入場者は「忘れられない味になった」などと感想を述べました。
震災が発生した14時46分には、参加者全員が手をつなぎ、黙とうをささげた