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2010年2月17日

生きる喜びを語る
直木賞作家 難波利三さん講演
大阪希望館に支援を要請

「本当にすばらしい人とは、人の痛みのわかる人です」と話す難波利三さん(直木賞作家)

「本当にすばらしい人とは、人の痛みのわかる人です」と話す難波利三さん(直木賞作家)

 2010年2月12日夜、大阪市内のエル・おおさかにおいて直木賞作家で「大阪希望館」名誉館長の難波利三さんの講演会が開かれました。後援会は大阪労働者福祉協議会などの主催で開催され、800席ある会場が満席となり、立ち見が出るほどの盛況となりました。また、講演会終了後、カンパの呼びかけが行われ、10万円を超える大阪希望館への支援金が集まりました。

 難波さんは大阪が誇る文化として「自由闊達な気風」「大阪弁の美しさ」「食文化の発達」の3つを挙げ、笑いを誘うエピソードを交えながら、話を進められました。また直木賞を受賞した「てんのじ村」の取材で通った当時のてんのじ村の風情や芸人さんたちとの交流などにふれ、誇りを傷つけずに支え合う芸人仲間の互助精神の尊さについて語られました。

 仕事と住まいを失った人を支援するために設立された大阪希望館。その名称のもとになった小説「大阪希望館」にまつわる話では、そのモデルである梅田厚生館の五十嵐兼次館長に取材した経験を述べられました。そして「20年間封印してきた」という自身の経験にふれた。難波さんは、諸事情から大学を辞めて寝る家もなく公園のベンチで野宿の生活したことなどを語り「本当にすばらしい人と言うのは、地位や財産ではありません。人の痛みのわかる人です。大阪希望館の運動は人の痛みを自分の痛みとして困難に直面している人たちを応援するものです」と話され、大阪希望館活動への支援を呼びかけられました。

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