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2008年5月9日

STOP! THE 格差
第79回大阪地方メーデーに参加しました。

 
メーデー会場の風景

メーデー会場の風景

 自治労大阪は、2008年5月1日に、連合大阪が開催した第79回大阪地方メーデーに参加しました。メーデー(※1)は労働者の祭典で、毎年5月1日に開催されています。集会会場は、大阪城公園「太陽の広場」で、多くの労働者とその家族が式典に参加しました。

不安も格差も拡大して、生活しにくくなっています。

第79回大阪地方メーデーで主催者を代表してあいさつするメーデー実行委員長、川口清一さんの写真 

主催者あいさつをする
川口メーデー実行委員長

 主催者を代表してあいさつした川口清一メーデー委員長は、「まずは怒りの声を上げなければ ならない」と訴え、次のように話しました。

(1) 4月30日に政府与党によって暫定税率が復活したが、このような民意を無視した暴挙は許されない。

(2) 非正規労働者が1,700万人を超え、二極化がさらに進んでいる中、原油・原材料の高騰や生活必需品の価格引き上げが、わたしたちの生活環境を厳しくしている。

(3) 年金記録問題や後期高齢者医療問題なども不信と不安を拡大している。

(4) 地域活性化につながる政策制度実現の運動を強化していくことが必要である。

(5) 政権交代をめざして政治活動を強化しなければならない。

 そして最後に「『労働者の使い捨ては許さない』という決意のもと、一丸となってたたかおう」と力強く締めくくりました。

 メーデーには、来賓として三輪和夫大阪府副知事、平松邦夫大阪市長が参加していました。

 三輪和夫大阪府副知事からはメッセージが読み上げられ、平松邦夫大阪市長からは、昨年の選挙での協力についてお礼が述べられるなど、それぞれからあいさつがありました。また、民主党の議員も多数参加しており、代表して民主党大阪府連の平野博文代表があいさつを行いました。

生活できる賃金、働きがいのある仕事、安心の社会保障を求めよう!

 第79回大阪地方メーデーでは、以下のスローガン、特別決議、メーデー宣言を参加者みんなで採択しています。集会の最後には、川口清一メーデー実行委員長の「団結ガンバロー!」(※2)とともに、青いジェット風船を青空にむかって飛ばし、式典を終えました。

団結を誓って放たれたジェット風船の行方を見守る参加者

団結を誓って放たれたジェット風船の行方を見守る参加者

メインスローガン

すべての働く者の連帯で「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界をつくろう!

サブスローガン

 1)STOP!THE格差社会
 2)労働者の使い捨てを許さない、生活できる賃金、働きがいのある仕事、安心の社会保障を!

安心と信頼の社会に向け、政策と政治の転換を求める特別決議(案)

 →特別決議を表示

 いま、日本社会には、不信と不安の暗雲が拡がりつつある。
 その原因は、国民生活を犠牲にした政府与党の政策にある。2007年骨太方針は財政再建の名のもと、国民生活の安心安全を担保する社会保障基盤にまで切り込んだ。そのひずみが日本社会のいたるところに表面化している。
 われわれは今、3つの深刻かつ重大な問題を提起する。

 第一は、ガソリン税等の暫定税率の復活を許さない。
 いま、生活必需品の値上がりや税・社会保険料アップの波が押し寄せ、国民のくらしは極めて厳しいものとなっている。暫定税率復活による「増税」を受け入れる余地は、まったくない。われわれは、「暫定税率」の再議決に断固反対する。

 第二は、後期高齢者医療制度は廃止すべきである。
 4月から、75歳以上のすべての人に保険料が課されるなど負担増となった。同時に年金からの天引きもはじまり、制度変更による混乱が全国で起こっている。現役世代の支援金・保険料も大幅に増大し、その運営は不透明なままである。そもそも、年齢で区分けする保険制度は、重大な誤りである。
 政府は、社会保障抑制と高齢者医療制度を早急に見直し、安心と信頼の医療制度改革に取り組むべきである。

 第三は、年金記録問題を早急に解決すべきである。
 政府は、3月末までに5000万件に及ぶ「宙に浮いた年金」の問題を解決すると公約した。しかし、未だ2000万件の持ち主がわからない年金記録がある。国を信じて納めた保険料が消えたままでは、国民の年金不信を払拭することはできない。
 われわれは、政府に対し、年金記録問題の早期解決と年金制度の抜本改革を強く求める。

 国民の不安と不信を払拭し、信頼と安心の将来展望を切り拓けるか、国会は重大なヤマ場を迎えている。
 われわれは、政府与党の横暴を許さず、政策と政治の転換を実現するため、国民各層と連携し、ここ大阪の地から取り組みを全力で強めていく。

 以上、決議する。

2008年5月1日 第79回大阪地方メーデー

メーデー宣言(案)

 →メーデー宣言を表示

 われわれは本日、第79回大阪地方メーデーを開催した。
 今日、実感のない景気回復の過程で、雇用形態をはじめ産業間、企業規模間、地域間における労働者の所得格差の拡大、二極化が進んでいる。

 今やパートや派遣社員などの非正規労働者が1700万人を超え、全雇用者の3分の1に達している。年収200万円以下の世帯は20%を超え、生活保護水準以下の低賃金で働くワーキングプアの増加など、低所得者層の拡大・固定化は深刻である。その一方で、正社員の恒常的な長時間労働や不払い残業も後を絶たない。

 大阪においても、非正規労働者の比率は37%を超え、加えて生活保護の受給者数は全国一となっている。
 われわれは、働き方改革で「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)の実現をめざし、働き方と所得の二極化、格差の固定化・拡大にストップをかける。今後、最低賃金の大幅引き上げをはじめ、労働者のための派遣法の見直し、時間外割増率50%引き上げ、社会保険の完全適用、さらには自動車関係諸税の暫定税率の確実な廃止を求めていく。
 労働者のための政策実現のために、来たるべく衆議院選挙で与野党逆転を勝ち取り、政権交代を実現していく。

 一方、世界は平和と安全を脅かす情勢が続いている。イランや北朝鮮の核開発問題、イラク情勢の不透明化、さらには北朝鮮拉致事件やビルマなどの人権弾圧、さらには米軍基地問題なども重大な課題である。
 われわれは、核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現、人権侵害救済のため、訴え、行動していく。

 メーデーは国際連帯の日である。「国際労働組合総連合」(ITUC)は、グローバル化などによる貧困や飢餓、環境破壊や人権侵害、紛争やテロをなくすため、また、「ディーセントワーク」(働きがいのある人間らしい仕事)の実現のために、世界中の労働者に立ち上がるよう呼びかけている。

 今こそ、すべての働く者の連帯と、NPO・NGOとの連携で「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界を実現することを宣言する。
 すべての労働者が立ち上がり、格差是正を求めて、力強く訴えていこう!労働者の使い捨てを許さない、

「STOP!THE 格差社会 第79回大阪地方メーデー」 万歳!

2008年5月1日 第79回大阪地方メーデー

(※1) メーデー
 毎年5月1日、全世界の労働者が、団結の力と国際連帯の意思を示す統一行動日。1886年5月1日、アメリカの労働組合が8時間労働制を要求してストライキ・デモ行進を行った。1889年、第2インターナショナル創立大会で、毎年5月1日を「国際労働示威の日」とすることを決定しているが、現在は社会の安定化にともない「労働者の祭典」の色彩が強くなっている。日本では、1920年5月2日(日)、上野公園で5千人が参加したのが最初。
(※2) 団結ガンバロー!
 大会はもちろん他にも、さまざまな集会の最後に行う。団結して取り組むことを確認する儀式。
(1)「団結ヨーイ」で左手を腰に、右手のこぶしを顔の横に構える。
(2)「ガンバロー!」の合図とともに右手のこぶしを天に突きあげる。
(3)「ガンバロー!」を3回、繰り返す。今回は、青いジェット風船を最後のガンバローと同時に飛ばした。
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