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更新日:2012年3月6日

国際協力現地セミナー
現地の熱心な気持ちにふれ、
それに答える大切さを実感

 自治労大阪は2012年2月9日と10日にタイのメーソットでビルマ労働組合連盟が運営する学校、パラミ・ラーニングセンターを支援するため、現地で保育と保健衛生のセミナーを実施しました。このセミナーにボランティアとして参加していただいた府本部国際協力派遣団メンバーのレポートを一部抜粋してお伝えします。

道井 真澄さん(泉南市職)

 スタディツアーに参加させてもらうことになって「日頃の保育で大切にしていることをアピールしよう」「言葉が通じなくても身体での表現で繋がろう」と考えました。

 2日間にかけての保育セミナー、その打ち合わせは、担当者2人(室谷さんと私)が同じ保育所勤務ということもあって比較的スムーズにできました。事前準備は、派遣団の皆さんにも手伝ってもらいながら、現地のホテルでも進めました。

 保育セミナーは、言葉が通じなくても分かりやすいもの、表現のはっきりしたもの、身体を動かすものなどを組み合わせて伝えました。手遊び、ラーメン体操、新聞紙を使った集団遊び、大縄跳び、ブンブンごま、ペットボトルを使った輪投げやボーリングなどのおもちゃ作り。材料は現地で普段使われていて、調達できるものを念頭に準備してもらいました。

 パラミの先生たちは予想以上に熱心に、積極的に参加してくれました。吸収しようとする気持ちが強く感じられ、その気持ちにきちっと応えることの大切さを実感しました。

現地で日本の折り紙を講習する講師と熱心に折り方を学ぶ現地保育所の先生たち

現地で日本の折り紙を講習する講師と熱心に折り方を学ぶ現地保育所の先生たち

読み聞かせを実演する道井さん

読み聞かせを実演する道井さん

 セミナーの合間に子どもたちが剣玉、アヒルのダンスなど披露してくれたり、セミナーで先生たちがブンブンごま、大縄跳びなどに親しんでいる様子を見ると「以前に日本の人たちが来て交流してきたんだなあ」と思いました。それを自分たちの遊びとして定着させていました。

 私たちがセミナーで伝えた遊びも自分たちの遊びとして取り入れてくれるだろうと考えるとうれしい気持ちになります。

 「保育所の子どもたちと少しは遊べるかな…」と思っていましたが、昼寝の様子を見せていただいただけになってしまい少し残念です。しかし視点を変えると、日本の現在の子どもたちが置かれている状況とパラミの子どもたちの状況は異なり、保育そのものは同じでも取り組むプロセス、原点に違いがあると思いますので、私たちの保育を先生方がパラミ流に味付けして保育に活かすほうが順当なのかな、とも考えます。

 そういう意味でも「もう少し先生方のお話が聞けたら…」と思いました。私たちの保育をどう感じ、どう活かせられるのか、そして今、保育で必要としているものは何かを聞き取ることが次の支援に向けたステップになります。

 ほんの少しの間でしたが、パラミ・ラーニングセンターの先生たちから、将来を見据えた上での子どもたちに対する厳しい面と優しい面を垣間見せていただきました。また先生たち一人ひとりの凛とした生き方に触れた気がします。そのことで、自分を省みる機会ともなりました。

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