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更新日:2009年5月12日

第32回地方自治研究全国集会
創ろう、市民自治のゆたかな社会~出会いがはぐくむ「地域の公共の力」

参加者でいっぱいの会場の写真

全国から集まった参加者

 自治研集会50周年記念となった第32回地方自治研究全国集会は4月16~18日、北海道札幌市・夕張市で開催されました。全国から多くの組合員、協力研究者、市民など約2000人が参加し、各地から持ち寄られた地域政策について学びあいました。

 初日のオープニングは北海道の地元の人々と組合員の映像を集めた「よーこそ北海道へ」と、YOSAKOIソーランチームの「新琴似天舞龍神」アトラクションでスタート。会場は大いに盛り上がりました。

 全体集会では、主催者あいさつ、地元自治体からのビデオメッセージの後、旭川動物園名誉園長の小菅正夫さんが「<旭川動物園>革命と出会い」と題した 地元記念講演を行いました。閉園の危機からの脱出、旭川動物園の理念など、会場の参加者は小菅さんの話に熱心に聴き入りました。

YOSAKOIソーランチームのアトラクションの写真

YOSAKOIソーランチームのアトラクション

記念講演を行った旭川動物園名誉園長の小菅さん

記念講演を行った
旭川動物園名誉園長の小菅さん


 昼食休憩中は地元有志と富良野市の組合員による「へそ踊り」で会場を大いに盛り上げ、午後は江差追分「香澄&江差町職」のアトラクションで再開。続いて、哲学者の内山節さんと自治総研研究員の飛田博史さんによる「転換期の苦しさと『ローカル』の可能性」と題した特別講演(トークショー)が行われました。

アイヌ民族博物館の組合員による「アイヌ古式舞踊」

アイヌ民族博物館の組合員による
「アイヌ古式舞踊」

 休憩の後、アイヌ民族博物館職員労働組合の組合員による「アイヌ古式舞踊」のアトラクションが行われました。

 その後上映された「自治研50年」ではこれまでの自治研活動を映像で振り返りました。

 第9回地方自治研究賞の選考委員である県立広島大学教授の吉川富夫さん、神奈川県自治研センター研究員の谷本有美子さん、自治総研事務局長の佐野幸次さんがコメンテーターとなって、今回受賞レポート・論文について選評が行われました。

 選評に引き続き、自治研活動部門で優秀賞を受賞した東京・西東京市職や、自治研究論文部門で優秀賞を受賞した福岡・大牟田市退職者の会などから「自治研のさまざまな活動のなかで、どのような出会いがあり、その出会いによって、自分がどのように変わったか」をテーマに3分間スピーチや、コメンテーターからのコメントなどが行われ、自治研活動の意義について改めて確認し合いました。

 集会2~3日目は、5つの統合分科会と夕張特別分科会、14のテーマ別分科会などに分かれて議論をさらに深めました。

自治研とは
地方自治研究の略。労働組合が主体的に、地方行政や自治体政策、自らの仕事のあり方について研究し、実践していくことです。「組合の任務は賃上げや労働条件の改善。仕事の中身は関係ない」かつてはそんな意見もありました。組合の役割は組合員の皆さんがやりがいのある仕事ができるようにサポートすることにあります。自治体職員がもっと市民のための仕事ができるように、みんなで話し合って、質の高い公共サービスにかえていくのも組合の大きな仕事であり、それが自治研活動です。
自治研集会とは
全国からたくさんの組合員、市民、研究者が集まって、地方自治がどうあるべきか、公共サービスがどうあるべきか、などを議論し、職場や地域での取り組みについて交流する集会です。
「職場から見た自治体行政の実態」や「住民との結合を阻害しているものは何か」などを議論するため、1954年の自治労誕生から3年後、山梨県甲府市にて第1回自治研集会が開催されました。
「ごみの分別収集」や「急病人に対する夜間・休日の救急医療体制」なども、自治研活動の中から生まれた取り組みです。
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